◉ 日本映画週間上映作品 ◉

『ゲゲゲの女房』(2010年)
監督:鈴木卓爾 
脚本:大石三知子 鈴木卓爾
原作:武良布枝
主演:吹石一恵 宮藤官九郎
配給:ファントム・フィルム
上映時間:119 min
HP:http://www.gegege-eiga.com

(c) 2010 MIZUKI production "Gegege no Nyobo" Production Committee

あらすじ:
  「収入は月三万円、安定した仕事をしちょるそうな」と、お見合いからわずか5日で結婚。昭和36年、出雲の安来から上京した布枝が見たのは、花の東京とは無縁の、しげるの底なしの貧乏暮らしだった。質屋通いも日常茶飯事。食パンの耳も大切な食料源。不気味なしげるの妖怪漫画。お互いに目もあわせられないまま始まる、ぎこちない生活。ある日しげるの原稿を出版社に届けた布枝が手渡されたのは、「暗い漫画は売れないから」という言葉と、約束の半分の原稿料だった・・・。漫画のこともしげるのこともよくわからない。  そんな悔しさがこみ上げる布枝の前に、妖怪漫画をただひたすら描き続けるしげるの姿があった。「これほど努力をしているのだから、世間に認められないまま終わるはずがない。この努力がムダに終わるはずがない。」強い感情が布枝の心に芽生えはじめていた。

監督紹介:
鈴木卓爾

1967年生まれ、静岡県出身。
高校3年時、文化祭向けにアニメーション映画『街燈奇想の夜』(84)をシングル8&スーパー8混合で制作。浜松の自主映画集団「シネマバリエテ」に参加後、自主映画を作り出す。8ミリ映画「にじ」がPFF88にて審査員特別賞を受賞。92年、東京造形大学の1年後輩にあたる矢口史靖監督のPFFスカラシップ作品「裸足のピクニック」に脚本と助監督で参加。これを機に、興行映画への道を模索する。94年、俳優としてVシネマ「夏の思い出~異常快楽殺人者~」(94/斎藤久志監督)に出演した後、『トキワ荘の青春』(95/市川準監督)で若き漫画家・藤子不二雄A役に抜擢され、俳優としても作業の場を見出す傍ら、NHK教育「さわやか3組」「中学生日記」「時々迷々」など脚本家としての仕事も評価を高める。浅生ハルミンの同名エッセイを原作とした初の長編監督作『私は猫ストーカー』(09)は、第31回ヨコハマ映画祭において新人監督賞、第19回日本プロフェッショナル大賞において作品賞と新人監督賞を受賞。