2014東京・中国映画週間 上映作品

『ソング・オブ・フェニックス』(原題:百鳥朝鳳)

監督:呉天明(ウー・ティエンミン)
主演:陶澤如(タオ・ザールー)、李岷城(リー・ミンチョン)
ジャンル:ヒューマンストーリー
上映時間:108分

新旧の芸術家がそれぞれの信念を貫き生きる姿を描く感動作
 チャルメラ奏者の長老・焦三爺の弟子である游天鳴は、焦家に入門した時からチャルメラの繁栄と衰退を目の当たりにしてきた。やがて多くのチャルメラ奏者たちは生活苦から働きに出て散り散りになってしまう。游天鳴は師匠との約束を守り、既に亡くなってしまった焦三爺の墓前で弔いとして名曲「百鳥朝鳳」を演奏する。その音色は命の尊厳に対する思いが溢れていた。中国が高度成長し都市化が進むなかで、失われつつある伝統文化を守ろうとする民間芸術家の情熱と信念を描いた感動作。

監督紹介:呉天明(ウー・ティエンミン)
映画監督、プロデューサー。西安電影制片廠廠長。1988年『古井戸』(原題:老井)で第8回中国金鶏百花映画祭最優秀作品賞、最優秀監督賞、第7回ハワイ国際映画祭審査員特別賞を受賞。1994年『変臉 この櫂に手をそえて』(原題:変臉)で第9回東京国際映画祭最優監督賞を受賞。2013年『百鳥朝鳳』が第22回中国金鶏百花映画祭で審査員特別賞を受賞。主な監督作品に『生活的顫音』(1979年)、『親縁』(1981年)、『標識のない河の流れ』(原題:没有航標的河流 1983年)、『人生』(1984年)、『古井戸』(原題:老井 1987年)、『変臉 この櫂に手をそえて』(原題:変臉 1994年)、『黒検』(1996年)、『非常愛情』(1999年)、『CEO 最高経営責任者』(原題:首席執行官 2002年)など。2005年、中国映画監督協会よりその功績が称えられ終身名誉監督賞を受賞。2014年3月死去。『百鳥朝鳳』は遺作となった。