「2017北京・日本映画週間」上映作品紹介


家族の日

©2016“Family Day”Film Partners

「家族の日」

監督:大森青児 / 脚本:冨川元文 / キャスト:伊原剛志、田中美里 / 製作年:2016年 / 海外配給:(株)花三 / 上映時間:104分

あらすじ:

 東京・新宿のマンションに住む君原家は、信介(45歳)と喜美子(40歳)、娘(14歳)、息子2人(11歳・5歳)の5人家族。一見ごく普通の家族だが、主の信介には大きな悩みがあった。長男の好太郎は<いじめ>の被害者、長女の絵里は逆に<いじめ>の加害者だったのだ。考え抜いた末、信介は思い切って山村過疎地への引っ越しを決める。家族が引っ越す先は岡山県の高梁市。携帯の電波が入らないことで不満が募る長女、虫が怖くて仕方がない長男。そして父親の信介までもが、考えていた田舎暮らしと実際の生活とのギャップに戸惑うことになる。
 インターネットさえ繋がっていれば仕事は出来る、とタカをくくっていたものの、やはり月のうち何度かは東京へ行かなくてはならないからだ。
 引っ越してほどなく、君原家は「ターザン」の話を聞かされる。目撃した人が少ないことから噂が噂を呼び、畑の野菜を盗んだり、鶏の生肉を喰らっている怖い悪党だと言われていた。「ターザンには気をつけなさい」黒雲山には近づかないように注意される君原家だったが、なぜか次男の真琴は興味を持つ。想像が膨らむ真琴は、こっそり黒雲山に入りターザンと遭遇する。そしてその真琴を追って山に入った絵里や好太郎たちもまた、ターザンと遭遇することになり…。

監督紹介:大森青児

1948年生まれ。岡山県出身。昭和47年同志社大学卒業。同年NHK入局。
主な作品 テレビドラマ:NHK大河ドラマ「武田信玄」/ 朝の連続テレビ小説「はね駒」「京・ふたり」「ぴあの」単発ドラマ「新王将」(上海国際テレビ際・主演男優賞)「天空に夢輝き~手塚治虫の夏休み~」(ハイビジョン国際映像祭 グランプリ)「株価0!!」(放送文化基金賞・優秀賞、ギャラクシー賞)ほか受賞作品多数。/ 舞台:明治座 川中美幸特別公演「富貴楼お倉~ジャスミンの花咲く頃~」明治座、新歌舞伎座 川中美幸特別公演「天空の夢~長崎お慶物語~」(第66回 文化庁芸術祭・大衆芸能部門大賞)

本能寺ホテル

©2017 Fuji Television Network,
Toho, Horipro

「本能寺ホテル」

監督:監督:鈴木雅之 / 脚本:相沢友子 / 主演:綾瀬はるか、堤真一 、濱田岳、平山浩行、田口浩正 / 制作年:2017年 / 海外発行:ポニーキャニオン / 放映時間:119分

あらすじ:

 倉本繭子は、ふとしたきっかけで京都の路地裏に佇むレトロな宿“本能寺ホテル”に宿泊する事に。なんとそこは戦国時代に繋がる不思議なホテルだった。一方、時は1582年。天下統一を目前に控えていた織田信長は森蘭丸ら少数の家臣団と共に京都・本能寺に滞在している。冷酷非道なお館様を前に、戦々恐々とした日々を過ごす家臣たち。そんな時、見慣れない格好の女(繭子)が一人、寺に迷い込んでくる。その女は、400年後の世界からやってきた現代人。繭子は自身も訳のわからぬまま、信長と京都の町を見物するなど、交流を深める中で、次第に信長の人間性に惹かれていく。やがて繭子は、1582年の迷い込んだその日が「本能寺の変」が起きる前日である事に気づきーー。

監督紹介:鈴木雅之

1958年9月6日生まれ、東京都出身。
共同テレビに入社後、「世にも奇妙な物語」(90)「白鳥麗子でございます!」(93)の演出で 注目を集め、94年フジテレビに移籍。以降、「29歳のクリスマス」(94)、「王様のレストラン」(95)、「ショムニ」(98)、「古畑任三郎」(99~)など多くの話題作の演出を手掛け、演出家として、不動の地位を築いている。
主な映画監督作品「GTO」(99)、『世にも奇妙な物語映画の特別編「携帯忠臣蔵」』(00)、「NIN×NIN忍者ハットリくん THE MOVIE」(04)、「HERO」(07・15)、「プリンセス トヨトミ」(11)。

Please Please Please

©slf / PERFECTWORLD

「Please Please Please」

監督:堀内博志 / 脚本:堀内博志 / 主演:佐藤流司、佐藤永典、赤澤燈 / 制作年:2017年 / 海外発行:パーフェクトワールド / 放映時間:103分

あらすじ:

 シンジとナオ、熱海で変わらぬ日常をやり過ごす兄弟。兄のシンジはデート詐欺で若い女を騙し、弟のナオはボンクラな仲間たちと架空請求詐欺をしている。兄弟はある事が原因で仲違いしていたが、ミュージシャンを目指すシンジは自分の夢のために、ナオはめんどくさい先輩の無理な要望に答えるべく、行動する。二人をよく知るアオイの仕掛けによって偶然再会した兄弟。そのきっかけとなった老婆に出会った事により彼らのほんの僅かな良心が芽生える。が、その事が彼らを終わりへと走り出させた……。

監督紹介:堀内博志

監督作に「反抗」「加地等がいた−僕の歌を聴いとくれ−」TAMANEW WAVEグランプリ、女優賞の2冠の偉業を達成した「私の悲しみ」、2015年公開、映画「縁(えにし)The Bride of Izumo」はハワイ国際映画祭、上海国際映画祭に正式招待される。

四月は君の嘘

©2016FUJI TELEVISION NETWORK
KODANSHA / TOHO ©NAOSHI ARAKAWA

「四月は君の嘘」

監督:新城毅彦 / 脚本:龍居由佳里 / 原作:新川直司 / 主演:広瀬すず、山崎賢人、石井杏奈 / 制作年:2016年 / 海外発行:ポニーキャニオン / 放映時間:123分

あらすじ:

 完全無欠、正確無比、ヒューマンメトロノームと称された天才ピアニスト・ 有馬公生は、母の死を境にピアノが弾けなくなってしまう。
 高校2年生となった4月のある日、公生は幼馴染の澤部椿と渡亮タ太に誘われ、ヴァイオリニスト・宮園かをりと出会う。
 勝気で、自由奔放、まるで空に浮かぶ雲のように掴みどころのない性格――
 そんなかをりの自由で豊かで楽しげな演奏に惹かれていく公生。
 かをりの強引な誘いをきっかけに公生はピアノと“母との思い出”に再び向き合い始める。
 ようやく動き出した公生の時間。
 だが、かをりの身体は重い病に侵されていて…。

監督紹介:新城毅彦

1962年生まれ、東京都出身。1990年代からテレビドラマの監督、演出家として活躍。「あすなろ白書」(93)、「イグアナの娘」(96)などの人気テレビドラマの演出を手掛ける。「君の手がささやいている」(97)が98年のATP賞グランプリを、さらに2003年には「アルジャーノンに花束を」(02)が同賞ドラマ部門優秀賞を受賞。06年『ただ、君を愛してる』で長編映画デビュー。これまでに手掛けた映画作品に、『Life 天国で君に逢えたら』(07)、『僕の初恋をキミに捧ぐ』(09)、『パラダイス・キス』(11)、『潔く柔く きよくやわく』(13)がある。

グッドモーニングショー

©2016 Fuji Television Network, Toho

「グッドモーニングショー」

監督:君塚良一 / 脚本:君塚良一 / 主演:中井貴一、長澤雅美、志田未来、池内博之 / 制作年:2016年 / 海外発行:ポニーキャニオン / 放映時間:104分

あらすじ:

 澄田真吾は、朝のワイドショー「グッドモーニングショー」のメインキャスター。かつて報道番組のエースキャスターだったが、ある災害現場からのリポートが世間から非難を浴びて番組を降板。以来、現場からのリポートが怖くてできなくなり、同期入社のプロデューサー石山聡に拾われて今に至っている。
 ある日、いつものように深夜3時に起床した澄田は、テレビ局に向かう車内でサブキャスターの小川圭子から電話があり、二人の交際を今日の生放送で発表しようと迫られる。彼女は澄田の日頃の優しい振る舞いを“私だけ”と勘違いしているのだ。さらに石山Pからは番組の打ち切りが告げられ、踏んだり蹴ったりの事態に困惑していた。
 そんな時、都内のカフェに武器を持った男が人質を取って立てこもっているという速報が飛び込む。芸能ゴシップや政治家汚職事件を押しのけ、この事件をトップのネタとして番組はスタート。が、その直後、警察からとんでもない知らせが入る。なんと、犯人の要求は「澄田を呼べ」というものだった!澄田は、番組視聴率のため、というよりも圭子の暴露を防ぐために、思わずデマカセで現場に向かうことを視聴者に宣言してしまう!

監督紹介:君塚良一

日本大学芸術学部卒業後、萩本欽一に師事。番組構成からテレビドラマの脚本家として活躍。「ずっとあなたが好きだった」(92)、「誰にも言えな い」 (93)、「コーチ」(96)などの人気ドラマの脚本を担当。97年からTVシリーズ「踊る大捜査線」の脚本を手がけ、映画『容疑者 室井慎次』 では監 督・脚本を務めた。その他の監督作品として『MAKOTO』(05/兼脚本)、『誰も守ってくれない』(08/兼脚本)がある。『誰も守ってくれ ない』で は、マスコミや世間によって引き裂かれていく殺人犯の家族を守るために奔走する刑事を硬派なタッチで描き、モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞 を受賞。

ハッピーウエディング

©2016 SYUSON

「ハッピーウエディング」

監督:片島章三 / 脚本:国井桂、片島章三 / 主演:吉岡里帆、五十嵐健人、小林よう、関健介、小園優 / 制作年:2016年 / 海外発行:ポニーキャニオン / 放映時間:77分

あらすじ:

 新米ウエディングプランナー相川愛子は、結婚式をサポートするこの仕事が大好き。けれど、思い込むと突っ走ってしまう熱血派な上、究極のドジ。いつもそのせいで仕事で失敗ばかりで上司や同僚に迷惑ばかりかけてしまう。ところが横浜で釣船店を営む両親のもと、人情と愛情たっぷりで育てられたせいか、それでもどこか憎めないキャラクター。そんな愛子が勤める「株式会社オールハピネス」で「婚約中の娘(越田玲花)が結婚式を挙げない。」と寂しがる一人の母親の相談を受ける。母親の寂しそうな後ろ姿を見て「絶対に娘さんの結婚式をしましょう。私におまかせください!!」と約束してしまう愛子。ところが約束してしまったものの何度説得しに逢いに行っても「結婚式は絶対しない!!」といちずに拒む娘玲花。実はそれには玲花の父親(越田泰男)が抱えるある理由があった。

監督紹介:片島章三

1959年生まれ。熊本県出身。CM制作会社を経て1985年よりフリーの助監督となる。阪本順治監督作品『王手』(91)で初チーフ助監督を務める。以後、金子修介監督作品『ガメラー大怪獣空中決戦』(94)や矢口史靖監督作品『スウィングガールズ』(04)、『サバイバルファミリー』(17)周防正行監督作品『それでもボクはやってない』(06)、『舞妓はレディ』(14)三谷幸喜監督作品『ザ・マジックアワー』(07)、『ギャラクシー街道』(15)などの話題作をチーフ助監督として支えてきた。本作が長編劇映画デビュー作となる。また、1995年シネマ100 サンダンス国際賞- 日本賞で優秀賞を受賞、1998 年にも同部門に入選。精力的なシナリオ執筆活動も怠らない。