2021北京・日本映画週間 映画紹介



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トキワ荘の青春 デジタルリマスター版


監督:市川準
脚本:市川準/鈴木秀幸/森川幸治
キャスト:本木雅弘/大森嘉之/古田新太/生瀬勝久/鈴木卓爾/阿部サダヲ
製作年:1995年
海外配給:ポニーキャニオン
上映時間:110分

あらすじ:
 東京都豊島区にある木造アパート「トキワ荘」。そこには“漫画の神様”手塚治虫(北村想)が住み、日夜、編集者たちが彼のもとに通いつめていた。向かいの部屋に住む寺田ヒロオ(本木雅弘)は、その様子を眺めながら、こつこつと出版社への持ち込みを続けていた。
 やがてトキワ荘を去った手塚治虫と入れ替わるように、若き漫画家の卵たちが次々に入居してくる。藤本弘/藤子・F・不二雄(阿部サダヲ)、安孫子素雄/藤子不二雄Ⓐ(鈴木卓爾)、石森章太郎(さとうこうじ)、赤塚不二夫(大森嘉之)、森安直哉(古田新太)、鈴木伸一(生瀬勝久)。また近所に住むつのだじろう(翁華栄)もトキワ荘に入り浸っていた。揃って『漫画少年』の投稿仲間だった彼らは、寺田を中心に“新漫画党”を結成。貧しい生活のなか、互いを励ましあい、漫画の未来について熱く語り合う日々が続く。なかでも一番年上の寺田は兄貴分的存在として若き彼らを静かに見守り、その視線は、赤塚の友人であり自分とはまったく異なる作風のつげ義春(土屋良太)にも向けられていた。
 そんなある日、『漫画少年』の出版社、学童社が突如倒産。これを機に、8人の仲間たちの進む道も少しずつ変化していく。

監督:市川準
 1948年東京生まれ。
 1975年CM制作会社(株)キャップに入社。1981年、退社後フリーとなり市川準事務所を設立。CM演出家として「禁煙パイポ」「NTTカエルコール」「タンスにゴン」「サントリーニューオールド」などその時代を代表するCMを数々演出した。1985年にはカンヌ国際広告映画祭で金賞を受賞。1987年に『BU・SU』で映画監督デビューすると精力的に作品を発表、市川準ワールドをつくりあげ多くの映画ファンを魅了した。本作品『トキワ荘の青春』は8本目の長篇映画となる。1995年『東京兄妹』でベルリン国際映画祭国際評論家連盟賞受賞、2005年『トニー滝谷』でロカルノ国際映画祭審査員特別賞を受賞。遺作となった『buy a suit スーツを買う』は第21回東京国際映画祭日本映画「ある視点部門」作品賞を受賞した。
 2008年9月19日死去。享年59歳。生涯、CMと映画という二つの世界でその才能を発揮し続けた。



© Ryuzo Saki / 2021“Under the Open
Sky” Production Committee

すばらしき世界


監督:西川美和
脚本:西川美和
キャスト:役所広司/仲野太賀/長澤まさみ/橋爪功
製作年:2021年
海外配給:GAGA Corporation
上映時間:126分

あらすじ:
 下町の片隅で暮らす短気ですぐカッとなる三上は、強面の見た目に反して、優しくて真っ直ぐすぎる性格の男。しかし彼は、人生の大半を刑務所で暮らした元殺人犯だった――。一度社会のレールを外れるも何とか再生したいと悪戦苦闘する三上に、若手テレビマンがすり寄り、ネタにしようと目論むが…。三上の過去と今を追ううちに、逆に思いもよらないものを目撃していく――。

監督:西川美和
 1974年生まれ、広島県出身。
 オリジナル脚本・監督デビュー作『蛇イチゴ』(02)で第58回毎日映画コンクール脚本賞受賞。長編第二作『ゆれる」(06)は第59回カンヌ国際映画祭監督週間に正式出品され国内で9ヶ月のロングラン上映に。続く『ディア・ドクター』(09)で第83回キネマ旬報ベスト・テン日本映画第1位を獲得。その後『夢売るふたり』(12)、『永い言い訳』(16)とつづけてトロント国際映画祭に参加するなど海外へも進出。一方で小説やエッセイも多数執筆しており、『ディア・ドクター』のための僻地医療取材をもとにした小説「きのうの神さま」、映画製作に先行して書いた同名小説「永い言い訳」がそれぞれ直木賞候補となるなど高い評価を受けている。本作の制作過程を綴った『スクリーンが待っている(STORY BOX/小学館)』のエッセイを連載中。



© 2020"Under the Stars"
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星の子


監督:大森立嗣
脚本:大森立嗣/今村夏子
キャスト:芦田愛菜/永瀬正敏/原田知世/大友康平/岡田将生/高良健吾
製作年:2020年
海外配給:株式会社博報堂DYミュージック&ピクチャーズ
上映時間:110分

あらすじ:
 大好きなお父さんとお母さんから愛情たっぷりに育てられたちひろだが、その両親は、病弱だった幼少期のちひろを治した“あやしい宗教”を深く信じていた。中学3年になったちひろは、一目惚れした新任のイケメン先生に、夜の公園で奇妙な儀式をする両親を見られてしまう。そして、彼女の心を大きく揺さぶる事件が起きるー。

監督:大森立嗣
 1970年生まれ、東京都出身。
 大学時代に入った映画サークルがきっかけで自主映画を作り始め、卒業後は俳優として活動しながら荒井晴彦、阪本順治、井筒和幸らの現場に助監督として参加。2001年、プロデュースと出演を兼ねた奥原浩志監督作『波』が第31回ロッテルダム映画祭最優秀アジア映画賞“NETPAC AWARD”を受賞。その後『赤目四十八朧心中未遂』(03)への参加を経て、2005年『ゲルマニウムの夜』で監督デビュー。第59回ロカルノ国際映画祭コンペティション部門、第18回東京国際映画祭コンペティション部門出品など多くの映画祭に正式出品され、国内外で高い評価を受ける。二作目となる『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』(10)で第51回日本映画監督協会新人賞を受賞。第60回ベルリン国際映画祭フォーラム部門、第34回香港国際映画祭に正式出品。その後、『さよなら渓谷』(13)がモスクワ国際映画祭のコンペ部門に出品され、日本映画としては48年ぶりに審査員特別賞を受賞する快挙を成し遂げる。さらには、『さよなら渓谷』『ぼっちゃん』(13)で第56回ブルーリボン賞監督賞も受賞。また『日日是好日』(18)では、第43回報知映画賞監督賞を受賞する。その他の監督作として、『まほろ駅前多田便利軒』(11)、『まほろ駅前狂騒曲』(14)、『セトウツミ』(16)、『光』(17)、『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』(18)、『タロウのバカ』(19)、『MOTHER マザー』(20)などがある。



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TC Entertainment,Inc. ,
L’ESPACE VISION Co.,Ltd ,
SPACE SHOWER NETWORKS INC .,
Tower Records Japan Inc.

あの頃。


監督:今泉力哉
脚本:冨永昌敬
原作:劔樹人
キャスト:松坂桃李/仲野太賀
製作年:2020年
海外配給:日活
上映時間:117分

あらすじ:
 バイトに明け暮れ、好きで始めたはずのバンド活動もままならず、楽しいことなどなにひとつなく、うだつの上がらない日々を送っていた劔(つるぎ)。そんな様子を心配した友人・佐伯から「これ見て元気出しや」とDVDを渡される。何気なく再生すると、そこに映し出されたのは「♡桃色片想い♡」を歌って踊るアイドル・松浦亜弥の姿だった。思わず画面に釘付けになり、テレビのボリュームを上げる劔。弾けるような笑顔、くるくると変わる表情や可愛らしいダンス…圧倒的なアイドルとしての輝きに、自然と涙が溢れてくる。
 すぐさま家を飛び出し向かったCDショップで、ハロー!プロジェクトに彩られたコーナーを劔が物色していると、店員のナカウチが声を掛けてきた。ナカウチに手渡されたイベント告知のチラシが、劔の人生を大きく変えていく――。

監督:今泉力哉
 1981年生まれ、福島県出身。
  2010年『たまの映画』で長編映画監督デビュー。13年『こっぴどい猫』がトランシルヴァニア国際映画祭で最優秀監督賞受賞。翌年には『サッドティー』が公開され、話題に。その他の長編映画に『知らない、ふたり』(16)、『退屈な日々にさようならを』(17)、『パンとバスと2度目のハツコイ』(18)、『愛がなんだ』(19)、『アイネクライネナハトムジーク』(19)、『mellow』(20)、『his』(20)、『街の上で』 (21)など。




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