開催の主旨

 2013年は日中平和友好条約の締結から35年目に当たります。平和的な手段で、両国の紛争を解決するということは、平和条約の中核的な精神です。日本と中国の間には依然として厳しい問題がありますが、平和こそ、双方にとって互恵的な国益の存するところです。そして文化交流活動は、両国の関係を改善し、平和を守る原動力となるでしょう。
 今年も日中両国政府の支援のもと、「日中友好映画祭」(上海・日本映画週間/日本・中国映画週間)を従来どおり開催いたします。
 「日中友好映画祭」を通じて、日本と中国の人々、とりわけ若い人たちの間で相互理解や心の絆を深め、両国の間にお互いの信頼と真の互恵関係を確立することの一助となること、これが私たちの変わらぬ願いです。2013年の映画祭も、映画の力は日中の関係において、欠かすことのできない良質な潤滑油となるでしょう。
 今年の上海国際映画祭における「日中映画週間」で、私たちは選りすぐりの日本映画12本を上映いたします。いずれも最新かつ個性豊かであり、日本で大ヒットしたものです。これらの作品を上映し、映画に関する交流イベントを行うことで、文化、経済、観光などの産業面で、日本と中国が相互に深く結びつけるよう望んでいます。また、スクリーンを通じて、日本人の心情や、ライフスタイル、価値観などをより多くの中国の観客のみなさんに知っていただきたいと願っています。今回、小津安二郎監督の『東京物語』が持つ、伝統的な魅力をモチーフとした山田洋次監督の『東京家族』をはじめとする作品に、特に注目していただきたいと思います。そこには「家族」と「愛」について、日本映画ならではの、独特の細やかな表現で、時を経ても変わらない人間性が描かれています。今年の日本映画週間のテーマは広義の「家族共同体」といえるでしょう。たとえ都会を舞台にしたさわやかなラブストーリーであっても、時空や国を超える旅を描くものでも、また永遠の別れを描くものでも、青春群像劇であっても、そこには必ず日本文化の中にある「運命共同体」という世界観と人情の美学が満ち溢れています。
 「小異を捨てて大同につきましょう。」 国を超えた家族としての感情は、人類共通の人としてのパワーを呼び起こし、私たちを「映画の夢広場」へと誘い、茜色に染まった大同世界の空を眺める心地になるでしょう。

NPO法人 日中友好映画祭実行委員会


上映作品

東京家族

今日、恋をはじめます

天地明察

テルマエ・ロマエ

あなたへ

映画 ひみつのアッコちゃん

桐島、部活やめるってよ

遺体~明日への十日間

リトル・マエストラ

ヒミズ

おおかみこどもの雨と雪

カラカラ

◉ 開催概要



◆ 期  間:2013年6月15日 ~ 6月23日

◆ 主  催:上海国際映画祭実行委員会/NPO法人日中友好映画祭実行委員会/上海電影(集団)公司

◆ 助  成:コンテンツ海外展開等促進基金(J-LOP)/独立行政法人 国際交流基金

◆ 後  援:外務省/経済産業省/観光庁/在上海日本国総領事館

◆ 特別協力:独立行政法人日本貿易振興機構(ジェトロ)/独立行政法人国際観光振興機構(JNTO)/上海日本商工倶楽部
       公益財団法人ユニジャパン/日本映画監督協会(予定)/中日友好協会/公益社団法人日本中国友好協会
       日本中国文化交流協会/一般財団法人日中経済協会/社団法人日中協会

◆ 企画運営:株式会社ムーランプロモーション


◆ 協  賛:


◆ 感  謝: