本年、日中映画祭は創設20周年という節目を迎えます。
　映画は、人類の文明交流と相互理解において、国境を越えて共感を呼び起こす最も総合的言語の一つです。 この二十年、日中映画祭は日中両国政府の関係機関より篤いご支援を賜り、「上海国際映画祭・日本映画週間」、「東京国際映画祭・中国映画週間」、「北京国際映画祭・日本映画週間」、
　「シルクロード国際映画祭・日本映画週間」を継続して開催し、さらには「沖縄・北海道・長崎・大阪 中国映画週間」等数々の映画交流事業を通じて、500本を超える優れた映画作品を両国にて上映してまいりました。こうした継続的な取り組みは、日中両国における文明の交流と相互理解を深める架け橋となり、また、宣伝配給や共同制作をはじめとする映画産業の専門的連携を通じて、日中映画産業の相互発展と共栄に大きく貢献してまいりました。
　「ゴールドクレイン賞」は創設から10年を迎え、日中両国の映画関係者および多くの観客の皆様のご支持により、両国の映画が持つ魅力と、世界の多様な価値観との響き合いを象徴する「美美与共（互いの美の共有）」の光をこれからもより強く放ち続けることでしょう。
　ここに、長年にわたりご支援くださった日中両国の政府関連機関ならびに、上海・東京・北京・シルクロード各映画祭組織委員会および関係者の皆様に、心より深く御礼申し上げます。 また、日中両国の映画関連団体およびSDGsの理念に賛同し、本映画祭を支えてくださる企業の皆様にも、厚く御礼申し上げます。
　そして何より、映画を通じて日中両国の文化に拍手を送り、心を通わせてくださる全ての観客の皆様に、深甚なる感謝の意を表します。
　「大同を求め、小異を残す」―― これは私たちが20年にわたり守り続けてきた理念であり、これからも未来へと共に歩む希望と情熱の原点であります。 国際社会における文明の交流と相互理解がますます重要となる中、日中映画の交流と協力関係は、両国に共通する東洋文明の光と共に、今後も我々の航路を照らしてくれると信じております 感謝を込めて。